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平成20年12月10日〜

石丸繁子俳句書 子規と不器男

平成20年12月10日〜14日 松山市立子規記念博物館3階 特別展示室

私は、子規に恋をし、不器男に恋をし、

 今回の開催により初めて「石丸繁子俳句書」という『旗』を掲げることにいたしました。従来の既成概念にとらわれない自由な発想で、子規と不器男の俳句を素材とした書表現を繰り返す中で、やっとオリジナルなプラットホームを構築できたのではないかと感じられるようになったからです。
 その『旗』は両雄の世界、17文字から受ける『匂い』を翻すことであり、子規の句「行く秋の我に神なし佛なし」と、私の心境を重ね合わせることでもありました。
 子規のことを知れば知るほど、新しいものへ果敢に挑戦し、写生する姿が見えてきます。不器男のことを知れば知るほど、カメラのような目で、瞬時を即物的に表現し写生する姿が見えてきます。
 両雄が描く写生が、私の写生と一致した時『匂い』として表出されてきます。それは『おもしろい』句の表現であり、そのイメージを膨らませることによって、心的エネルギーが無意識のうちに注がれてくることにもなります。つまり心象風景が見えてきた時、私ははじめて筆を持ち紙面に向かうのです。