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平成25年11月19日〜

子規 HAIKUとTANNKA

石丸繁子書道展 子規の我が世界 - HAIKUとTANNKA
平成25年11月19日〜24日
松山市立子規記念博物館3階
特別展示室


コンセプト
子規 明治31・32・33年 HAIKUとTANKA
「痛い事も痛いが綺麗な事も綺麗ぢゃ」
子規の盛んにうめき、盛んに叫び、盛んに泣く声が聞こえてくる。
病状が悪化し「自由」も「楽しみ」も閉ざされた中にあっても、
子規の感性は研ぎ澄まされ衰えを知らない。
子規の強靭な精神力が、私の制作意欲を駆り立て、句や歌の情景をより鮮明にしてくれた。


明治31年の子規

一嵐おしろいの花倒れけり
一嵐おしろいの花倒れけり
俳句 季語「秋草」 季節「秋」
この頃の蕣藍に定まりぬ
この頃の蕣藍に定まりぬ
俳句 季語「蕣」 季節「秋」
同じ鉢に真白鈍色うちまぜて三つ四つ二つ咲ける朝顔
同じ鉢に真白鈍色うちまぜて
三つ四つ二つ咲ける朝顔
短歌 「わか庭」
花は我が世界にして草花は我が命なり
花は我が世界にして
草花は我が命なり
随筆 「わが幼時の美感」
芭蕉忌や吾に派もなく傳もなし
芭蕉忌や吾に派もなく傳もなし
俳句 季語「芭蕉忌」 季節「冬」


明治32年の子規

夢さめて先つ開き見る新聞の豫報に晴れとあるをよろこぶ
夢さめて先つ開き見る新聞の
豫報に晴れとあるをよろこぶ
短歌 「病牀喜晴」
おくり物牡丹の花の紅に草の庵は光立ちけり
おくり物牡丹の花の紅に
草の庵は光立ちけり
短歌 「病中把栗鼠骨二子
牡丹の鉢を携へて來りける」
人丸の後の歌よみは誰かあらん征夷大将軍みなもとの実朝
人丸の後の歌よみは誰かあらん
征夷大将軍みなもとの実朝
短歌 「金槐和歌集を讀む」
たまたまに障子をあけてなかむれば空うららかに鳥飛びわたる
たまたまに障子をあけてなかむ
れば空うららかに鳥飛びわたる
短歌 「病牀喜晴」
鳶見えて冬あたたかやガラス窓
鳶見えて冬あたたかやガラス窓
俳句 季語「冬」 季節「冬」
我心猫にうつりてうかるるか
我心猫にうつりてうかるるか
俳句 季語「猫の戀」 季節「春」


明治33年の子規

朝ながめ夕ながめして我庭の菊の花咲く待てば久しも
朝ながめ夕ながめして我庭の
菊の花咲く待てば久しも
短歌 「菊」
鶏頭の十四五本もありぬべし
鶏頭の十四五本もありぬべし
俳句 季語「鶏頭」 季節「秋」
カラス戸の外に咲きたる菊の花雨に風にも我見つるかも
カラス戸の外に咲きたる菊の花
雨に風にも我見つるかも
短歌 「菊」
人にして鳥にありせば妹と二人空舞ひかけり舞ひかけりせな
人にして鳥にありせば妹と二人
空舞ひかけり舞ひかけりせな
短歌 「鳥にありせば」
病牀の匂袋や淺き春
病牀の匂袋や淺き春
俳句 季語「春淺し」 季節「春」
フランスの人がつくりしビードロの一輪さしに椿ふさはず
フランスの人がつくりしビードロ
の一輪さしに椿ふさはず
短歌 「我家の長物」
小生生來旅行好ニテ何トイフ目的ハナケレド是非世界一周致シタシト存候ヒシニ日本ノ十分ノ一モ踏ムカ踏マヌニ腰ヌケト相成殘念ニ存候
小生生來旅行好ニテ何トイフ
目的ハナケレド是非世界一周
致シタシト存候ヒシニ日本ノ
十分ノ一モ踏ムカ踏マヌニ腰
ヌケト相成殘念ニ存候
書簡 「6月25日淺井忠宛書簡在佛國巴里」


受付の様子




会場の様子