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平成29年11月19日〜

150歳の子規と漱石 極堂(全紙1横)

「石丸繁子書道展 150歳の子規と漱石 極堂」
慶応三年生まれ 子規・漱石・極堂の友情
平成29年11月19日〜11月25日 松山市立子規記念博物館3階 特別展示室
石丸繁子書道展 150歳の子規と漱石 極堂 コンセプト(全紙1横)

コンセプト
11回展は、子規、漱石、極堂の生誕150年を記念して作品化した。
明治28年、子規最後となる松山での送別句を中心に、漱石・極堂との友情、そして明治30年「ほととぎす」創刊までを懸命に追いながら、筆を動かせた。
これまで、「子規と漱石」をテーマに個展を開催したが、「極堂」は初めての試みである。
極堂の子規への献身的な思いは、私の琴線に触れ作品へ反映されたのはいうまでもない。
今展では、特に子規から「心を高尚に持つ」ことの大切さを学んだ。これは、書にも通じる言葉である。
精進、精進、精進しなければ。子規は、これからも私に多くのことを語りかけ、制作意欲を駆り立ててくれるであろう。


明治28年−子規最後となる松山、漱石・極堂との友情

思ひ出の月見も過きて分れけり
思ひ出の月見も過きて分れけり
明治28年 季語「月見」 季節「秋」 子規
(全紙1/3横)
碌堂といひける秋の男かな
碌堂といひける秋の男かな
明治28年 季語「秋」 季節「秋」 子規
(半切1/2縦)
石女の蕣の花にうがひかな
石女の蕣の花にうがひかな
明治28年 季語「蕣」 季節「秋」 子規
(全紙1/3縦)
疾(し)く帰れ母一人ます菊の庵
疾(し)く帰れ母一人ます菊の庵
明治28年 季語「菊」 季節「秋」 漱石
(全紙1/2)
菊咲いて待つ人あらんいそぎ給へ
菊咲いて待つ人あらんいそぎ給へ
明治28年 季語「菊」 季節「秋」 極堂
(半切縦1)
見つつ往け旅に病むとも秋の富士
見つつ往け旅に病むとも秋の富士
明治28年 季語「秋」 季節「秋」 漱石
(全紙1/2)
此夕野分に向いてわかれけり
此夕野分に向いてわかれけり
明治28年 季語「野分」 季節「秋」 漱石
(全紙1/3横)
行く我にとどまる汝に秋二つ
行く我にとどまる汝に秋二つ
明治28年 季語「秋」 季節「秋」 子規
(半切1縦)
十一人一人になりて秋の暮
十一人一人になりて秋の暮
明治28年 季語「秋の暮」 季節「秋」 子規
(全紙1/2)
送られて一人行くなり秋の風
送られて一人行くなり秋の風
明治28年 季語「秋風」 季節「秋」 子規
(全紙1/3横)


明治29年−子規・漱石・極堂30歳、漱石・極堂の結婚

衣更へて京より嫁を貰ひけり
衣更へて京より嫁を貰ひけり
明治29年 季語「更衣」 季節「夏」 漱石
(全紙1/2)
めでたさに石投げつけん夏小袖
めでたさに石投げつけん夏小袖
明治29年 季語「夏小袖」 季節「夏」 子規
(全紙2/3縦)
宿帳や春の旅人異名書く
宿帳や春の旅人異名書く
明治29年 季語「春」 季節「春」 子規
(全紙1縦 屏風)
湯の町を北にまがれば桜かな
湯の町を北にまがれば桜かな
明治29年 季語「桜」 季節「春」 極堂
(全紙1縦 屏風)


明治30年−極堂「ほととぎす」創刊

新年や鶯啼いてほととぎす
新年や鶯啼いてほととぎす
明治30年 季語「新年」 季節「新年」 子規
(全紙1横 衝立)
蒲團から首出せば年の明けて居る
蒲團から首出せば年の明けて居る
明治30年 季語「新年」 季節「新年」 子規
(全紙2/3 縦)
春風や舟伊豫に寄りて道後の湯
春風や舟伊豫に寄りて道後の湯
明治30年 季語「春風」 季節「春」 極堂
(全紙1横)
城山や筍のびし垣の上
城山や筍のびし垣の上
明治30年 季語「筍」 季節「夏」 極堂
(全紙1/2)
手凍えてしばしば筆の落んとす
手凍えてしばしば筆の落んとす
明治30年 季語「凍る」 季節「冬」 子規
(全紙1/2)


会場の様子